設計課の佐野です。

夕方、晴れているのにいきなり雨が降ってきました。
普段ならだんだんと雨雲で空が曇っていき、雨が降ってくるはず・・・ですが今回はいきなり雨が降ってきました。
そんなときに現れる自然現象は “虹” !!
今回なんと、両サイドの足下が見えるきれいな虹が現れました。

この虹にぴったりな詩があります。
それは 吉野 弘 さんの「虹の足」 です。

「虹の足」吉野弘

雨があがって
雲間から
乾麺みたいに真直な
陽射しがたくさん地上に刺さり
行手に榛名山が見えたころ
山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
眼下にひろがる田圃の上に
虹がそっと足を下ろしたのを!
野面にすらりと足を置いて
虹のアーチが軽やかに
すっくと空に立ったのを!
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
―――おーい、君の家が虹の中にあるぞオ
乗客たちは頬を火照らせ
野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
そんなこともあるのだろう
他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きていることが――。

確かに、今までで虹の中にいると感じたことは一度も無い。
一度は虹の中に入ってみたいと思っているのに・・・
虹の中にいる人は虹の中にいることに気づいていない。
そんな風に、他人には見えているのに自分では見えていない幸福の中で人は生きている。
そんな実感がちょこっと湧きました。